全国の被爆者9万人余 平均年齢87歳に迫る 問われる記憶の継承

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全国の被爆者9万人余 平均年齢87歳に迫る 問われる記憶の継承

发布时间

7月1日

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広島と長崎に投下された原爆によって被爆した人たちは、ことし3月末時点で9万1105人となったことが厚生労働省のまとめでわかりました。平均年齢は87歳に迫り、高齢化がいっそう進むなかで、記憶を継承し核兵器廃絶に向けた取り組みを進められるかが問われています。

厚生労働省は1945年8月に広島と長崎に投下された原爆によって被爆し、被爆者健康手帳を持っている人の数などを毎年、とりまとめています。

それによりますと、全国の被爆者はことし3月末時点で9万1105人と、去年の同じ時期より8025人少なくなりました。

また被爆者の平均年齢は86.66歳と、去年の同じ時期より0.53歳高くなりました。

都道府県別にみると、 ▽広島県が4万4645人と最も多く 次いで ▽長崎県が2万1367人 ▽福岡県が3663人 ▽東京都が3060人 ▽大阪府が2959人などとなっています。

原爆が投下されてから81年となり、被爆者の高齢化がいっそう進むなかで、記憶を継承し核兵器廃絶に向けた取り組みを進められるかが問われています。

「語り部」の活動 続けられなくなった被爆者も

被爆者の高齢化が進む中、長年、続けてきた「語り部」の活動を体調の悪化で続けることができなくなった被爆者もいます。

長崎市の山川剛さん(89)は国民学校の3年生だったとき、爆心地からおよそ4.3キロ離れた場所で被爆しました。

学校教師として原爆に関する教材を制作するなど平和教育の確立に力を尽くし、退職後も修学旅行生などへの被爆体験講話を続け、多いときには1日3件の講話を引き受けたこともありました。

しかし、ことし2月に大腸の腫瘍を取り除く手術を受けたあと以前のように体を動かすことが難しくなり、体調が優れない日も増えたということです。

このため、ことし12月までに引き受ける予定だった27件の講話の依頼をすべて断り、およそ30年にわたって続けてきた「語り部」を引退しました。

山川さんは「語り部」を引退したことについて、「体調がいいときには引き受け、悪いときには断ることになると、聞き手を選ぶという形になり、自分の心情に合わないので一切やめることにした。修学旅行生に対する講話は自分の気持ちとしてはやりきった、自分が持っているものはすべて出したという気持ちだ」と明かしました。

また、被爆者の数が減少し高齢化が進んでいることについては、「自然なことであって特別な感情はなく、『やがて私も』と思う。被爆体験がある人でないと語れないとなると、歴史を見たら現代史以外は残っていないはずだが、物や写真など伝えるための道具は多様にある。被爆者でなくても学ぶことで被爆体験を継承していくことは可能だ」と述べました。

その上で、「現在の核兵器をめぐる世界の情勢はすごく厳しい。それを食い止めるには、核が使われてどうなったのかという本当の姿を広く知らせていく以外になく、いちばんの土台になってくるのは教育だ」と訴え、被爆者が減少するなかでも、平和教育を通じて被爆の実相を伝えていくことが重要だと強調しました。

遺品などで被爆の記憶を次の世代へ 被爆者団体

被爆者の高齢化で活動の継続が難しくなるなか、長崎の被爆者団体では遺品などを通じて被爆の記憶を次の世代に伝えていくための取り組みに力を入れています。

長崎被災協=長崎原爆被災者協議会は設立から70年となった先月23日、長崎市にある事務所で被爆体験や運動の歴史を伝える新たな展示を始めました。

展示では、戦後、被爆者の苦しい生活が続く中、▽原爆の悲惨さを詩で訴えた「原爆詩人」の福田須磨子さんが生計を立てるために1958年ごろに作っていた人形や

▽1973年に被爆者たちが国からの補償を求めて、当時の厚生省前で5日間徹夜で座り込んだときに使われたランプが公開されました。

また、▽おととし、ノルウェーで開かれたノーベル平和賞の授賞式の写真や現地で配ったリーフレットなども展示されました。

展示の更新にあたっては若い世代にも伝わる内容にしようと、高校生から直接、意見を聞くなどして準備を進めてきたということで、事前に連絡すれば誰でも見学できるということです。

父親のランプを寄贈した長男の葉山和義さん(78)は「20年余り前に亡くなるまで原爆だけで生きてきた親父でした。原爆がだめなものだと伝えられたらと思う」と話していました。

「長崎被災協」の横山照子副会長は「被爆者が苦しいなかでどのように立ち上がり、活動してきたのか知ってもらいたい。私たちがこれから何年生きられるかわからないこの時期にこそ、残していかなければならないと思っている」と話していました。

東京 被爆者が減少も 被爆者団体への相談件数は減らない傾向続く

東京では年々、被爆者が減る一方、被爆者団体への健康などに関する相談の件数は減らない傾向が続いています。

東京の被爆者数はことし3月末時点で3060人と、5年前と比べて1300人あまり少なくなっています。

一方、都内で暮らす被爆者の団体「東友会」に寄せられる相談の件数は昨年度までの5年間、1万1000件ほどから1万2000件ほどで推移し、減らない傾向が続いています。昨年度は1万1829件で、前の年から750件ほど増えています。

「東友会」では都からの委託を受けて、被爆者の健康や援護制度などに関する相談に専門の相談員が応じています。

最近は、被爆者の高齢化に伴って本人が相談できず、家族のほか病院や介護の関係者からの相談が多くなっています。相談の内容としては介護や原爆症の認定に関するものが増えているということです。

「東友会」で相談員として40年以上活動している村田未知子さんは「相談業務を始めた当時、被爆者の役員から『最後の1人になるまで相談対応を続けてほしい』と言われたので、その約束を守りたい。私たち相談員も知識や情報を共有して新しい相談員への継承にも取り組んでいきたい」と話していました。

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きょうし

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