和歌山 タンクローリー海転落 救助の81歳男性らに感謝状

环境实时新闻NHK NEWS WEB

和歌山 タンクローリー海転落 救助の81歳男性らに感謝状

发布时间

6月30日

阅读时长

17 分钟

精选词

12

先读原文,再点词查看解释,会更容易建立真实语感。

重点读音
提示已显示新闻重点词的平假名读音;点击词语仍可打开词条详情。

今月、和歌山市の雑賀崎漁港でタンクローリーが海に転落した事故じこで、運転手を救助きゅうじょした地元の81歳の男性ら2人に30日、海上保安部から感謝かんしゃ状が贈られました。

6月6日、和歌山市の雑賀崎漁港でタンクローリーが海に転落し、近くで船の修理などの会社を営む、池田保さん(81)とダイビング仲間の水本典一さん(68)が海に飛び込んで車内から運転手を救出しました。

迅速な救助きゅうじょ活動で運転手の命を救ったとして、30日、和歌山海上保安部の川畑照司部長から2人に感謝かんしゃ状が贈られました。

ダイビングが趣味だという池田さんと水本さんは当時、タンクローリーが転落した様子を見て海に飛び込みました。

シートベルトを外すため、水本さんは近くの人にナイフを持って来てもらって池田さんに渡し、池田さんは、海に潜ってシートベルトを切り、運転手を助け出したということです。

水本さん 「近くにいた人がナイフを持って来てくれるなどみんなで連携れんけいしたから助けることができました」

池田さん 「助けられて本当によかった。僕らのように泳ぎ慣れていてもリスクがある救助きゅうじょだったと思います。皆さんがこのような事故じこを見たら、救助きゅうじょを呼んで待つようにしてほしいです」

海に転落したタンクローリー シートベルトを切断しての救出劇

救出の経緯を振り返ります。

事故じこが起きたのは6月6日、土曜日の午前10時半ごろでした。

池田さんは船の整備せいびをしていたとき、100メートルほど離れた場所でタンクローリーが周辺の電柱などにぶつかりながら岸壁から海に転落するのを目撃しました。

池田さんは、「ものすごいスピードでタンクローリーが海に突っ込んでいくのが見えた。運転席を見ると、運転手の手首が動いているのが見えた」と振り返ります。

警察けいさつによりますと、当時、運転手は体調が悪くなって運転が難しくなっていたとみられています。

池田さんは転落事故じこを見て、とっさに海に飛び込みました。

運転席のあたりは海水に沈み、運転手は頭まで水につかっていたといいます。

この状況を見て、シートベルトを外す必要があると考えた池田さんは、同じく海に飛び込んだ水本さんに「ナイフを持ってきて」と声をかけました。

水本さんは、近くの漁師から冷凍した魚を切るのこぎりのようなナイフを受け取り、池田さんに渡しました。

池田さんは海中に潜り、運転手を傷つけないように腰のあたりのシートベルトを切って、運転手の顔を水面の上にあげて呼吸を確保しました。

また、運転手の手首に切り傷があったため、水中でテープを巻いて止血しました。

その後、運転手を岸壁近くまで運び、駆けつけた警察けいさつ消防しょうぼうに引き上げてもらいました。

池田さん 「普通のナイフではシートベルトがうまく切れず時間がかかっていたかもしれない。危ないと思ったが、助けなければという気持ちが勝った。思い返すと怖いし命の危険きけんも感じる。誰でもできるわけではないので無理に飛び込むのはやめたほうがよい」

趣味はダイビング 「海とともに生きてきた」池田さんの思い

池田さんは自身について「海とともに生きてきた」と言います。

現場の雑賀崎漁港近くで50年以上暮らし、船の修理業などを営んできました。

趣味は20歳ごろに始めたダイビング。

お気に入りのピンク色に塗装した船に乗って、近くの海で2日に1回ほど楽しんでいるということです。

健康けんこうの秘けつはダイビングのほか、朝、つまと一緒にイタリア音楽おんがくを聞いて気分転換をすることだと言います。

海に関する知識や経験を生かして、水難事故じこを防ぐ活動を行う「和歌山県水上安全あんぜん協会」の役員も務めています。

マリンレジャーでのライフジャケット着用の呼びかけや、地域の津波への備えの強化に取り組むほか、雑賀崎の海でたびたび人命救助きゅうじょに携わってきました。

海上保安部や警察けいさつから依頼を受け、酸素ボンベをつけて海中の捜索にあたることもあったといいます。

地元の海で人が亡くなるのを防ぎたいという思いで関わってきましたが、残念ながら救助きゅうじょに至らなかったこともあると話します。

それだけに今回の事故じこに遭遇したときは「死なせるわけにはあかんと思った」と語っていました。

水本さん 「(池田さんは)思いやりがあって僕らの師匠みたいな人。地域のことも率先して取り組んでくれてとても世話好きです」

お互いに助け合う漁師町の気質息づく「日本のアマルフィ」

雑賀崎漁港の周辺は山の斜面に住宅が階段状に並ぶ美しい景観から、イタリア南部の都市にちなんで「日本のアマルフィ」とも呼ばれていて、地元の人たちは、お互いに助け合う漁師町の気質が息づいていると話します。

2023年4月、雑賀崎漁港の近くを当時の岸田総理大臣が訪れた際に爆発物が投げ込まれた事件では、投げた人物を地元の漁師が取り押さえてさらなる被害を防ぎました。

池田さんはこの漁師とも知り合いだといいます。

池田さん 「雑賀崎漁港の人たちはみんな人情があるので今回、僕が飛び込まなくても誰かが助けたと思う」