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6月23日
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アメリカとイランの戦闘終結に向けた覚書に基づく高官協議が行われ、ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向けた連絡体制の構築などで合意しました。一方、アメリカ側はイランがIAEA=国際原子力機関の査察官の受け入れに合意したと主張して制裁の一部緩和を発表したのに対し、イラン側は受け入れについて発表などで明確にしておらず、実務レベルでの協議の行方が焦点になります。
アメリカとイランの戦闘終結に向けた覚書に基づく初めての高官協議は21日から22日にかけてスイスのビュルゲンシュトックで行われました。
仲介国のカタールとパキスタンが発表した共同声明では、覚書の履行を監視する「ハイレベル委員会」の設置で合意したとした上で、ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向けた連絡体制を構築し、レバノンでの軍事作戦の確実な終結のための調整組織を設置するなどとしています。
協議についてアメリカの代表団を率いたバンス副大統領は22日、イランがIAEAの査察官の受け入れに合意したと主張し、これを受けてベッセント財務長官は引き換えに制裁の対象としてきたイラン産の原油や石油製品などについて生産や輸送、販売を60日間認めると発表しました。
一方、イランの国営放送は22日、スイスでの協議に詳しいイランの当局者の話として今回の18時間の協議で核問題は交渉していないとした上で「いかなる新たな約束もしていない」と伝えました。
また国営放送は外務省報道官の話としてイランのIAEAへの関与は既存の枠組みに従って議会の法令と最高安全保障委員会の決定に沿って継続されると伝えましたが、査察官の受け入れについては明確にしていません。
バンス副大統領は最終的な合意に向けて道のりは長いという認識も示していて、このあとも今週いっぱい続くとされる実務レベルの協議が順調に進展するのかが焦点です。
《アメリカの動き》
バンス副大統領「行動を信頼する」イランへの査察めぐり
アメリカのバンス副大統領は22日、イランとの協議が行われたスイスを出発する際、記者団に対し、協議について「全体として非常に実り多い36時間だった。今後も取り組みを進めていく」と述べました。
その上で、イランへのIAEA=国際原子力機関の査察をめぐり、「私が言いたいのは、誰かを信頼するとか信頼しないということではなく、行動を信頼するということだ」と述べ、イランの今後の査察受け入れを改めて求めました。
トランプ大統領「イランの査察受け入れ同意は誰もが承知」
アメリカのトランプ大統領は22日、バンス副大統領が「イランがIAEA=国際原子力機関の査察官を受け入れることに合意した」と述べたことを踏まえ、「イランが将来にわたる『核をめぐる誠実さ』を確実なものにするため、査察の受け入れに同意することは、誰もがわかっている」とSNSに投稿しました。
トランプ大統領「イランが合意守らねばやるべきことやる」
アメリカのトランプ大統領は22日、ホワイトハウスで記者団に対し、ホルムズ海峡について「われわれは非常に順調に進めている。完全に開放されている」と述べ、封鎖されていないと改めて強調しました。
そのうえで、記者から戦闘終結に向けた覚書の内容をイランが守らなかった場合の対応を問われると、「イランが合意に基づいて適切に行動しなかったら、私はやるべきことをやる」と述べ、厳しい対応をとる考えを示しました。
また、イランの凍結資産の解除をめぐり、「凍結が解除された資金は食料の購入に充てられ、それはアメリカの農家から独占的に購入されることになる。農家たちは非常に喜んでいる」と述べ、アメリカの農家に利益をもたらすものだと主張しました。
ベッセント財務長官“イラン産原油の販売など認める”60日間
アメリカのベッセント財務長官は22日、SNSへの投稿で、制裁の対象としてきたイラン産の原油や石油製品などについて、生産や輸送、販売を一時的に認めると明らかにしました。
期間は60日間で、スイスでの協議でイランがホルムズ海峡での自由で開かれた通航やIAEA=国際原子力機関の査察官の受け入れを約束したことを受けた措置だとしています。
ルビオ国務長官 23日から中東3か国訪問へ 覚書など協議
アメリカの国務省は22日、ルビオ国務長官が23日から25日の日程でUAE=アラブ首長国連邦、クウェート、バーレーンの3か国を訪問すると発表しました。
発表では「イランとの覚書やホルムズ海峡における完全かつ自由で安全な航行を確保するための取り組み、平和と安定の重要性などの地域の優先課題について協議する予定だ」としています。
このうちバーレーンではGCC=湾岸協力会議とも共通の優先課題について協議するということです。
《イラン側の動き》
イラン代表団帰国の途に 現地では実務者協議へ
イラン外務省のバガイ報道官は、SNSへの投稿で、アメリカとイランの戦闘終結に向けた覚書の署名後、初めての協議に参加したイランの代表団が、22日、帰国の途についたと発表しました。
また、今回の協議で覚書の履行状況を監視するための仕組みの設置で合意したとして、「覚書の相互の約束の履行を推進することになる」という見方を示しました。
一方、「基本原則は『約束と引き換えの約束』だ。約束が確実に履行されるようイランが利用できるあらゆる手段を講じる」としてアメリカ側をけん制しました。
イランの地元メディア「イラン学生通信」は、アメリカとの覚書の履行の仕組みや、関連する作業部会の設置についての実務者協議が22日からスイスで始まり、イラン側はガリブアバディ外務次官が率いると伝えています。
ガリバフ議長“ホルムズ海峡管理”の協議でオマーンへ
イラン側の交渉団を率いるイラン議会のガリバフ議長は22日、SNSへの投稿でホルムズ海峡の対岸に位置するオマーンへ向けてアラグチ外相とともに出発したと明らかにしました。
オマーンではハイサム国王と会談する予定だとして「ホルムズ海峡の管理に関するイラン側の取り決めを確固たるものにするための連携について協議する」としています。
アメリカとイランの覚書ではイランがホルムズ海峡の将来的な管理や海事サービスについてオマーンと協議するとしています。
イランの国営放送は22日、スイスでの協議に詳しいイランの当局者の話として今回の18時間の協議で核問題は交渉していないとした上で「いかなる新たな約束もしていない」と伝えました。
また国営放送は外務省報道官の話としてイランのIAEA=国際原子力機関への関与は既存の枠組みに従って議会の法令と最高安全保障委員会の決定に沿って継続されると伝えています。
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